
『医龍1巻』のあらすじを簡単にご紹介
まずは1巻のあらすじをざっくりと紹介しておきます。
日本医療は世界で三流!!
教授を頂点とする封建社会の中で
当然のように横行し隠蔽される
汚職や医療ミス。犠牲になる患者。
腐敗しきった大学病院の暗部を
かつてNGOで
世界レベルの医療チームを指揮していた
唯一の日本人、
朝田龍太郎が斬る!!小学館2002『医龍1』乃木坂太郎,永井明 裏表紙より
バチスタ手術を行うために呼ばれた朝田が、明真大学付属病院にやってきて奔放に振る舞う様子が描かれた1巻。
朝田に次いで、伊集院、加藤、ミキ、藤吉といった面々も登場しています。
日本の医療がいかに腐敗しているかを表現するシーンが多数あります。
そこに朝田がメスを入れるという形になるため、1巻の名言は朝田がほぼ占領しています。
印象的なセリフが多数登場しました。
医龍はドラマでも人気を博したので、ドラマで耳にしたセリフも多いはずです。
朝田が訪れたことによって、明真はどう変わっていくのか? 乞うご期待です!
漫画『医龍1巻』の名言まとめ

漫画『医龍1巻』の名言①
『俺はまだ、医者だったらしい。』
朝田龍太郎
長らく医者という立場から離れていた朝田。加藤に勧誘された際、肺気胸に倒れたミキを助けた後のセリフです。
長いトンネルにいた朝田が「命を救う」ことを思い出した名シーンは、どこかふっきれたような朝田の表情も良いですね。
「医者」とは何か。医龍のテーマでもあると思います。
「本物の医者」である朝田が、日本の医療にメスを入れる物語の始まりを感じさせます。
漫画『医龍1巻』の名言②
『関係ないね。俺は「論文症例」じゃなく、「患者」を切りに来たんだ!』
朝田龍太郎
朝田の医者としての根底を現すセリフ。
患者の命を救うことが全てというスタイルは作品を通して一貫しています。
漫画『医龍1巻』の名言③
『——いいか研修医! 死なせていい患者なんて、いねーんだよっ!!』
朝田龍太郎
手術成功の見込みがない患者を「死なせていい患者」だと口にした伊集院。
そんな間違った伊集院の固定概念に亀裂を入れたセリフです。
ドラマでも名シーンでしたが、漫画で見てもやはり熱いです。
漫画『医龍1巻』の名言④
『——帰ってこい!!』
朝田龍太郎
上記の「死なせていい患者」のセリフの後で、心臓マッサージを続ける朝田が心の中で念じます。
患者を一人の人間として扱っている言葉選びが良いですよね。
漫画『医龍1巻』の名言⑤
『許されないなら、あんたがもう一度殺すのか。』
朝田龍太郎 (執刀医の判断に逆らったことを叱責する加藤に対して)
「殺すのか?」ではなく「殺すのか。」という表現なのが秀逸です。
漫画『医龍1巻』の名言⑥
『患者が病院を選ぶ時代がもし来たら、生き残るのは——
本物の腕を持った医者——!!』伊集院登
手術の腕を磨きたくても機会がない研修医。
患者を第一に考えたくても、それが許されない日本の医療体制。
伊集院は駆け出しだからこその葛藤を抱きます。
漫画『医龍1巻』の名言⑦
『お前の年で、百例以上切っている医者を、俺は百人知っている!』
朝田龍太郎
『……日本ではな。だったら、お前が最初の一人になればいい。』
朝田龍太郎(自分の年齢で百例も切っている医者なんていないと言う伊集院に対し)
研修医の自分が切ることを躊躇する伊集院はまさに「井の中のかわず」です。
朝田は日本医療の常識が世界で通じないことを教えます。
漫画『医龍1巻』の名言⑧
『だーかーらー、日本の医療に染まっちまう前に、俺に預けろって言ってんだよ!』
朝田龍太郎
『伊集院を俺に預けろ、切って切って、切らせまくってやる。』
朝田龍太郎
伊集院に目をかけた朝田のセリフ。
権力など歯牙にもかけない朝田の強さが現れています。
漫画『医龍1巻』の名言⑨
『——医者は人を生かすための存在。
だが外科医は、死なせた患者の数だけ成長する。
それも、逃れられない現実だ。』朝田龍太郎
個人的には医龍で一番印象的なセリフです。
人命第一の朝田が口にするからこそ、価値のある言葉。
漫画『医龍1巻』の名言⑩
『あいつが、医局で一番自分のことしか考えてない奴だからさ!』
朝田龍太郎(なぜ伊集院をメンバーに選んだのか、という質問に対し)
このセリフの意図は想像するしかありませんが、おそらく伊集院の成長を予測しての言葉でしょう。
伊集院がいずれ、「自分のしたいこと=患者を救うこと」となることを、朝田は期待したのかもしれません。
漫画『医龍1巻』の名言⑪
『医局の人間関係や、わずらわしい雑務なんて全部忘れて、
技術を磨くことだけ、考えていられたらいいのにな——』伊集院登
上司の顔色ばかり窺っていた伊集院が、朝田と出会ったことで変わりつつあることを象徴する言葉。
漫画『医龍1巻』の名言⑫
『あの患者は、——俺が殺した!』
藤吉圭介
藤吉の患者を第一に思う気持ちと、仕事に対する責任感を感じさせるセリフです。
これだけの想いを抱えながら、流されることなく「医者で在り続ける」藤吉の胆力は相当なものです。
漫画『医龍1巻』の名言⑬
『ふざけるなッ!! 医者は病気を治すのでなく、病人を治すのだ!
手術台の上でも患者は、あくまで人間のはずだ!』藤吉圭介
こなれてきた医者はどうしても病気ばかりに目を奪われがちです。
あくまで病人をひとりの人間として見続ける藤吉は、朝田も認める「本物の医者」といえます。
漫画『医龍1巻』の名言⑭
『——この患者が何者で、何を考えどう生きてきたかなんて、手術室では関係ない。忘れろ。〈中略〉俺たちが追うべきは、ただ一つ。命だ!!』
朝田龍太郎
患者をひとりの人間として見ることは大切です。
しかし、手術室ではそれが足枷となってしまうことも。
理想と現実。両者に折り合いをつけながら、それでも理想を捨てようとしない朝田の姿勢を現したセリフですね。
漫画『医龍1巻』の名言まとめ。いかがだったでしょうか?
久しぶりに読み返していますが『医龍』はやはり名作です。
僕は漫画を全巻もっていますが、今回は試しにKindleでも読んでみました。
これまで小説はともかく、漫画は完全に紙派だったのですが、Kindleだとスマホでも意外と快適に読めるものですね。
漫画って外出先では大っぴらに読みにくいので、Kindleを利用するのもアリかなと思いました。
いつでもどこでも大好きな漫画が読めるのは幸せな限りで、最近では職場の休憩時間でも時折読んでいます。
『医龍』は全巻Kindle化されているので、ぜひ読んでみて下さい!
名言に関しては、1巻は朝田の独壇場でしたね。
2巻以降は他の登場人物の名言にも期待したいと思います!
1巻の名言はほとんど朝田龍太郎のものとなりました。