情報に溢れた現代社会では「自分に有益かつ正しい情報をいかに仕入れられるか」は人生を大きく左右します。
今回ご紹介する『僕らが毎日やっている最強の読み方』(2016.12.29 東洋経済新報社)は、情報収集の方法を知る上では「決定版」と称すべき一冊だと僕は感じました。
正直な感想としては、「一般人が本書の全をて実行するのは困難」といったものです。
しかしながら、ほんの一部分真似するだけでも確実に成果が出るだろうなと感心させられる内容ばかりでした。
何よりお二人とも「情報収集」に対する姿勢や考え方が一般の人とは明らかに異なるため、そういう考えに触れるだけでも得るものは大きいと心底思いました。
この記事では『最強の読み方』を読んで、僕が個人的に実践してみようと思った部分を紹介していこうと思います。
今回紹介するのは本書のほんの一部分ですので、興味のある人はご自分でも読んでみてください!
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『最強の読み方』は池上彰さんと佐藤優さんが対談形式で各々の「読み方」、つまり「情報収集の方法」を解説しています。
著者のお二人の紹介は今さら不要かもしれませんが、軽く触れておきましょう。
池上彰さんは、NHKで記者やキャスターを歴任されていました。現在もフリーのジャーナリストとして活躍しており、テレビでも度々お見かけしますよね。NHKの『週刊こどもニュース』のお父さん役として記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?
そして佐藤優さんは、元外務省主任分析官であり、現在は作家として活躍中。驚異的なペースで書籍を執筆しており、池上彰さんは密かにこれを「週間 佐藤優」と呼んでいるんだとか(『最強の読み方』”はじめに”より)。これだけ多くの書籍を発売できるのも、佐藤さんの知識や教養あってのことでしょう。
そんな知識人たるお二人が、惜しげもなく情報収集の方法を解説しているのが『最強の読み方』です。お二人に共通しているやり方もあれば、異なる点もあったりして、極めて実践的で興味深い一冊でした。
『最強の読み方』で紹介されている情報収集の媒体は「4つ」です
『最強の読み方』では情報収集の媒体として4つほど挙げられていて、それぞれに関して池上さんと佐藤さんが思い思いのやり方を語り合っています。
その4つは以下の通りです。
[box class=”blue_box” ]- 新聞
- 雑誌
- ネット
- 書籍(教科書・参考書を含む)
ここから更に枝分かれした内容が展開されていきます。(「新聞」だったら「全国紙」「地方紙」「経済誌」といった具合)
濃い内容のオンパレードですので、一度に覚えようと考えず、気になったところや今の自分に必要な箇所から読んでいくのがおすすめです。
『最強の読み方』で紹介された「情報収集力を高める方法」
僕が今すぐ実行しようと決めた4つのこと
僕はまだ『最強の読み方』を流し読み1回と、比較的丁寧な読み方の1回の計2回しか読んでいません。
それだけでも実行してみたいことが多すぎたのですが、今回はその中から今すぐに始めようと僕が感じたものを4つほど紹介しようと思います。
1.情報収集力を高めるには「完璧主義を捨てる」
僕はどちらかと言うと完璧主義の傾向が強いです。そのくせ、継続力は弱いから何か問題があるとすぐに諦めてしまうことが茶飯事でした。「完璧でない」ことに萎えてしまうんですよね・・・
「何を読むか」「どう読むか」だけでなく「何を読まないか」も重要な技法のひとつです。(池上彰さん)
『僕らが毎日やっている最強の読み方』28ページ
現代は様々な情報に溢れています。だからこそ自分に必要な情報を取捨選択するスキルも重要なのです。
すべて丹念に読み込もうと意気込むのではなく、「自分に必要な情報」を見いだすよう心がけましょう。
本書では読むことの第一段階として「拾い読み」が推奨されています。
新聞を読む場合は「見出しから見て、興味を引かれたら詳しく読む」、雑誌を読む場合にも「タイトルやリードから読みたい記事を選ぶ」といった感じです。
その上で、必要と感じたものは熟読するといった方法を取ると、情報の海を俯瞰して必要箇所を吟味しつつ、要所に深く潜っていくといった情報収集が可能になります。
2.効果的な情報収集の方法は「新聞で知り、書籍で理解する」こと
佐藤さんと池上さんの情報収集のスタンスは同じようです。
まず新聞で日々のニュース全体を捉え、ニュースで気になるテーマがあれば、書籍で深掘りしていく。(佐藤優さん)
『僕らが毎日やっている最強の読み方』30,31ページ
世の中で起きていることを「知る」には新聞がベースになり、世の中で起きていることを「理解する」には書籍がベースになります。(池上彰さん)
『僕らが毎日やっている最強の読み方』31ページ
僕は普段、書籍はそれなりに読んでいますが、恥ずかしながら新聞は読んでいませんでした。
言われてみれば、書籍から入っていくと自分の好きなジャンルにばかり目を向けることになるなと思いました。
新聞を読めば自然と様々なジャンルの情報を取り込めるので、今後は新聞も読むようにしていきたいと思う次第です。
3.情報収集として読む新聞は「最低でも2紙」が鉄則
で、新聞の読み方に関しては「複数紙」読むのが絶対条件というのが池上さんと佐藤さんの総意です。
実際に池上さんは毎日11紙、佐藤さんは毎日10紙の新聞に目を通しているそうです。(僕の感覚からしたらバケモノの領域です・・・)
もちろん僕みたいな一般人に毎日10紙は厳しいものがあります。(本書のなかでも佐藤さんが「一般のビジネスパーソンが10紙も読む必要はない」というお話しをしていました)
お二人が薦めているのは「最低でも2紙」は読んで欲しい、ということでした。
その2紙の選び方としては、「自分と相性の良い新聞を1紙」選んでから、さらに「論調の異なるもう1紙」を選ぶのが良いそうです。加えて、全国紙だけでなく地方紙も含めると良いとのこと。
僕はひとまず本書でも取り上げられていた「朝日新聞の電子版」に登録してみようと思います。
その後、「朝日新聞」の対極として紹介された「読売新聞」を検討し、加えて地元の「中日新聞」も読めたらと思っています。
4.「ネットを情報収集の方法」とするのは極めて難しい
今はネットで何でも調べられる時代です。僕もしょっちゅうスマホやPCで検索して調べ物をしています。
とはいえ、やはりネットで情報収集するのは難しいようです。本書の言葉を借りるなら「ネットは上級者のメディア」。
その理由は3つあるそうで、
- ネット上の情報を選別するには、かなりの「知識とスキルが必要」であること。
- 情報の重要度を自分で判断するため「効率が悪い」こと。
- 自分好みの情報ばかり知り、「視野が狭くなる」こと。
といった感じです。
どれも納得せざるを得ない内容ですよね。
僕は特に3つ目に注意が必要と思いました。
ネット検索でもSNSでもそうですが、自分の関心のある情報ばかりに囲まれていると「これが世界の常識」のように感じてしまうものです。
ネットには特定のものだけが大きく見えたり、別のものが見えなくなったりする「プリズム効果」があるということです。ネットを頻繁にチェックしているヘビーユーザーほど、その影響を受けやすい。(佐藤優さん)
『僕らが毎日やっている最強の読み方』155ページ
人間は弱い生き物なので、どうしても「自分に有利な情報にばかり目を向けてしまいがち」です。
そういう意味でも、ネットでの情報収集に依存しすぎるのは危険と言えます。
・・・とはいえ、僕個人としては今後も上手くネットを活用していきたいと思っています。
というのも僕は小説家志望なので、いろいろな作品の情報を収集したり、読書家のみなさんの感想に触れたりすることで日々勉強しています。これにはネットがすごく便利なんですよね。
加えて、ブログを運営する上でもやはりネットは不可欠。
ですので、『最強の読み方』で学んだことを肝に銘じつつ、これからもネットを上手く活用していこうと思います。
『最強の読み方』は何度も読み返すべき一冊です
今回は『最強の読み方』から僕が学んだことを紹介させていただきましたが、正直まだまだ紹介し足りないことばかりですし、僕自身まだこの一冊からすべての知識を落とし込めていない感じです。
どこを取っても濃い情報に溢れた一冊ですので、これから実践しつつ、何度も読み返していこうと思います。
また、冒頭でも紹介した『audible』でも『最強の読み方』のオーディオブックを購入したので、書籍とオーディオブックを上手く使い分けながら、この一冊を血肉にしていきたいと思います!