スティーブ・ジョブズの『伝説のスピーチ』に学ぶ “私たちはどう生きるべきか?”

 

スティーブ・ジョブズ氏を知らないという方は、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか? 例え彼自身を知らなかったとしても、彼が世に送り出したものを目にしたことが無いという人はいないはずです。

iPodにiPhone、iMac、iPad……。現在メジャーなこれらの製品以前にも、ジョブズ氏は常に革新的な新たなモノを世に送り出してきました。アニメ映画「トイ・ストーリー」などを製作したピクサー社もジョブズ氏が起ち上げた会社です。

人生を通して世界に影響を与え続けたジョブズ氏。はたして彼はどんな人間で、何を考え、どのような人生を歩んできたのでしょうか? ドキュメンタリー映画や伝記も多数つくられているジョブズ氏ですが、今回話題に挙げさせて頂くのは、彼が2005年にスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチです。

世間では伝説のスピーチと賞賛されるスピーチです。このスピーチを聴けば、ジョブズ氏の思想や生き方、そしてその根底となった出来事を要所的に知ることができます。

このスピーチ、全部で15分程とお手軽に聴くことができます。話の構成も話術も、さすがはスティーブ・ジョブズと唸らされるほど見事で、内容もすんなりと頭に入ってくることと思います。しかし、ジョブズ氏のこの深い思想を飲み下し、私たち自身の血肉とするには、何度も聴いて、自分なりの解釈をする必要があるのです。

今回は作家志望である私なりの解釈をお話ししていこうと思います。

なお、本記事で引用させて頂いている日本語訳は、以下の参考文献からのものです。この本はスピーチの内容のみならず、訳についても丁寧に解説してくださっており、楽しみながら英語に触れることもできます。著者であられる畠山先生のコメントや、スピーチに関与した豆知識も読み応え抜群です。オススメの一冊です。

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まずは大まかな概要

スピーチの冒頭でジョブズ氏は、このスピーチでは3つの話をすることを明言します。

 Today,I want to tell you three stories from my life.

今日ですが、私はみなさんに、人生から学んだ3つのことをお話ししたいと思います。(022ページより)

その3つの話は、

1.Connecting the dots(点と点をつなぐ)

2.Love and loss(愛と喪失)

3.Death(死)

となっております。

ジョブズ氏はこの3つの話を、自身の経験を元に語りながら自分をどう生きるかについて、私たちに大きな指標を示してくれるのです。

1.Connecting the dots(点と点をつなぐ)

ジョブズ氏の言う”点”とは人生における出来事を指します。そう考えると、人生は無数の点を打つことによって成り立っているといえます。

ジョブズ氏は、この独立している”点”と”点”はいつどこでつながるか分からないと語ります。今という瞬間瞬間に打った”点”は、過去として振り返ったときにのみ結びつけることができるのだと。つまり、狙って未来の点へつなぐことはできないのです。

なるほどと思った私ですが、同時にこれはまずいと直感しました。私が目指すのは作家になることですので、これを未来の点と定義するなら、私は作家になることを狙えないことになってしまいます。

どうしたらいいのでしょうか? その答えもまた、ジョブズ氏が教えてくれました。

ジョブズ氏は点と点をつなぐにあたり、何かを信じて欲しいと言います。

You have to trust in something your gut, destiny, life, karma, whatever because believing that the dots will connect down the road will give you the confidence to follow your heart, even when it leads you off the wellworn path, and that will make all the difference.

何かを信じてください。根性や宿命、そして運命やカルマ、なんでもいいのです。なぜならば、点と点がいずれ結びつくということを信じれば、必ずや自分の気持ちに正直になれるからです。そうすることにより、たとえ、普通の人とは違う人生を歩み、そして他人とはまったく違う人生を歩むようになったとしてもです。(083ページより)

何かを信じる。私はこれまで、作家になるという目標に向けて、何を信じてきたのでしょう? あらためて考えてみると、それは作家になるにはとにかく書くしかないという固定観念でした。

これがいけなかったのでは? と思いました。

ジョブズ氏の言う、未来に狙って点を打つことができないという考えの意図を、目標とする未来の点のみに捕らわれてはいけないと解釈してみます。

すると、特定の目標を持つこと自体がいけないのではなく、そこまでの道筋を、ガチガチに固めた観念だけで縛ってしまうことがいけない。大切なのは自分で信じたものに従って、自由に進むことだよ。と解釈できるのではないのでしょうか。

作家になるにはとにかく書き続けるしかないと考えていた私は、いつの間にか書くことを義務のように思ってしまっていたのです。人は強要されることより、自らの意志で行うことの方が力を発揮できるものです。

では私が自らの意志で進むために、信じるべきこととはなんでしょうか?

私に足りないものはまず継続力です。継続するのに必要なのは楽しむことだと考えました。

だから私は、自分が心底楽しいと感じることをとことん信じることにしました。一見遠回りに見えるようなことでもいい。途中にいくつ点を挟んだとしても、今を楽んで進み続けることこそいつか作家という点に至る私の道なのだと信じることにしました。

私は自分が楽しめることを探し続けました。そして見つけたのは意外な事実でした。

私は意外にも知識欲というものを持っていたようです。意外と言ったのは、私は学生時代勉強が好きでなかったからです。自分は頭も悪いし、勉強なんて向いてないと思っていたのです。しかし今になって自分の意志で興味のあることに触れてみると、これがとても楽しかったのです。

だから私はジャンルを問わず、様々な本を読むことに決めました。その中の知識が、いずれ作家になること、あるいは作家になった後も役に立ってくれると信じています。

この、本を読むという点はまずひとつ、私にとって大きな点とつながってくれました。

それがこのブログの開設です。このブログの開設理由の1つが、本からインプットした知識をアウトプットすることでしたので、本を読むという点を打っていなければ今このブログは存在しなかったでしょう。

そしてこのブログという点もきっと、更に向こう側の点にいつかつながってくれるはずです。その彼方で作家という点にいつかつながってくれることを祈るばかりです。

みなさまも何か信じるものを持って、是非ともそれに従って行動してください。そうやって打った点はきっと、みなさまの未来で偉大な点につながってくれることでしょう。

2.Love and loss(愛と喪失)

二つ目の話はとにかく自分の愛することを見つけ、それに妥協しないでほしいということです。

私が”点と点をつなぐ”にあたって、今を楽しむことを信じると決めたのも、この話があってこそでした。

ジョブズ氏がAppleを起ち上げたのはなんと20歳のときです。その後Appleはまたたく間に急成長を遂げるわけですが、ジョブズ氏が30歳の時に事件は起こりました。なんと創設者であるジョブズ氏がAppleをクビになってしまったのです。

大きくなった会社とジョブズ氏との間で、将来への展望が食い違っていったのが理由でした。

このときの衝撃をジョブズ氏は次のように表現しています。

Sometime life sometimes life’s going to hit you in head with a brick.

時に人生というのは、時々、頭をガツン!とレンガで殴るようなことをします。(128ページより)

それほどのショックを受けたジョブズ氏は、一度はIT業界から離れようと考えたそうです。しかし実際そうすることはなく、それどころかジョブズ氏はこの後の5年間でNeXTとPixarという2つの会社を起ち上げています。

一度は手ひどく叩き落とされたにもかかわらず、どうしてそんなことができたのでしょうか?

But something slowly began to dawn on me: I still loved what I did.

でも、ある感情がふつふつと私の中にわき上がってきたのです。これまでやってきたことをまだ好きで諦めきれない——そんな思いがゆっくりとわき起こってきたのです。(110ページより)

The turn of events at Apple had not changed that one bit.

これまでやってきたことを愛してやまないという気持ち、これは、アップルでどんなに痛い思いをしても、これっぽっちも変わることはなかったのです。(112ページより)

これがすべてでした。

ジョブズ氏は自分の仕事を心底愛していました。Appleを追い出されたことは自分を見つめ直す契機となったのです。また、ジョブズ氏はこの頃に将来結婚することになる女性と出会っています。

後にジョブズ氏は、Appleをクビになったことは最高の出来事だったと語っています。これもまた、1つ目の話であった”点と点をつなぐ”ですね。

この後、AppleがNeXTを買収する形でジョブズ氏はAppleに復帰することになります。復帰後の活躍ぶりはみなさまの知るところでしょう。この活躍はAppleをクビなっていなければ、そしてなによりジョブズ氏が仕事を愛し、続けていなければあり得なかったものです。

ジョブズ氏は仕事に対する考えを以下のように述べます。

  • 仕事は人生の大半を占める
  • 自分で最高だと思える仕事をすることこそ、人生に満足できる方法である
  • 最高の仕事をするには、自分のすることを愛さなばならない
  • 愛すべき事を見つけたとき、人は「これだ!」と直感する
  • そうやって見つけたものは続ければ続けるほど良くなっていく

何が言いたいかというと、とにかく自分が愛すべきことを見つけてくださいということです。

私はすでに、作家という目標とその道筋のなかに、すべきことと愛すべき事を見つけました。だから今、人生が充実するのを感じています。

しかし、まだそれを見つけていない方もいらっしゃると思います。そんな方には、ジョブズ氏の言葉を胸に奮闘して頂きたいと思います。

So keep looking don’t settle.

だからこそ、やりたいことを探し続けてください。そして絶対に妥協しないことです。(142ページより)

3.Death(死)

3つの話のなかでも、3つ目の「死」に関するスピーチは特に名言の宝庫であると私は思います。

とてもすべてを紹介しきれないので、要約と私の考え、そして私が特に心打たれた言葉をいくつか挙げておきたいと思います。

人生は毎日が選択の連続です。その選択を正しく決断するのに最も有効な方法は、自分がいつか死ぬことを念頭に置くことだとジョブズ氏は言います。

多くの人にとって「死」を身近に感じることは難しいことでしょう。しかし、自分もいつかは死ぬことを考えれば、恥や外聞、プライドといったものから解放された選択ができるのです。

幸せななことに(この場に限っては不幸なことに)、私は死に直面したことがありません。だから、死についていくら思考しても、それは想像でしかないのです。そんな私は、いつか死ぬことを念頭に置くためにひとつのワードを定めました。

私は常に、”自分はあと100年も生きられない”と自分に言い聞かせています。

100年という時間をみなさんはどう感じるでしょうか? 私は短く感じます。実際は100年も生きられないでしょうし、健康寿命となるともっと時間は限られます。ようやく成し遂げたいことを見つけた今、時間はいくらあっても足りません。

しかし足りないからこそ、100年という具体的な数字は、今という瞬間をとても大切に思わせてくれ、私に最善の選択をもたらしてくれるのです。

さて、ジョブズ氏は「死」について語るために、膵臓ガンによって死に直面した自らのエピソードを語ります。この部分もぜひスピーチで聴いて頂きたいのですが、その後に語られるジョブズ氏の「死」への考え方に私はいたく感銘を受けました。

It clears out the old to make way for the new.

死は古いものを一掃させ、新しいものに道を譲ってくれます。(178ページより)

 

Right now the new is you, but someday not too long from now, you will gradually become the old and be cleared away.

今まさに「新しいもの」とは皆さんのことです。でも、いつの日か、しかもそう遠くないうちに、皆さんは徐々に古いものになり、そして一掃されるのです。(180ページより)

これを聞いて、みなさんはどう感じるでしょうか? もしかしたら虚しさを感じるかもしれません。私も感じました。

しかしそれ以上に、なんだか救われた気がしました。自分がいなくなった後も世界は続くのだと考えると、いつか死ぬ身であっても、今を精一杯生きていきたいと思えたのです。

「死」についての話を、ジョブズ氏は次のような言葉で結んでいます。

Everything else is secondary.

私がこの言葉を思い起こすとき、日本語に訳されず、ジョブズ氏の声で脳裏に響きます。この言葉は私が歩みを進めるために必要なものなのです。

スピーチの結びに

聴き入ってしまったスピーチはあっという間に結びを迎えます。

ここでジョブズ氏はひとつの雑誌を話題に出します。

”The Whole Earth Catalog(全地球カタログ)”。ジョブズ氏の世代のバイブルであったというこの雑誌の最終号、その裏表紙には早朝の田舎道の写真と、とある言葉が載せられていたそうです。

ジョブズ氏はその言葉を三度口にし、聴衆である卒業生たちへの餞(はなむけ)とします。

この言葉の訳し方は人それぞれだと思います。もちろん今回引用させて頂いた本にも日本語訳が載っていますし、私も私なりの訳を持っています。しかし、ぜひともみなさんにも、みなさんなりの解釈をして頂きたいと思います。

ですので、この言葉でスピーチを締めくくったジョブズ氏に倣い、本記事も原文をそのまま載せさせて頂き、結びとしたいと思います。みなさま、ここまで読んで頂いてありがとうございました。

 

 

 

Stay Hungry. Stay Foolish.

 

 

 

 

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