SKIMAの取引流れ。小説の表紙や挿絵をイラストレーターに描いてもらう方法。

小説を書く人にとって、自らの作品に表紙絵や挿絵を描いてもらうというのはひとつの夢ではないでしょうか?

プロになって作品が書籍化されれば、おのずと表紙絵は付きます。ライトノベルなどであれば挿絵も描いてもらえます。
プロになってデビューした先生方のインタビューなどを見ていると、プロになって良かったことに”絵を付けてもらえた”ことを挙げる人も少なくありません。

一昔前までは、素人が表紙絵や挿絵を描いてもらうことは困難でした。
イラストレーターを探し、依頼し、交渉し、支払いして納入してもらう。この工程を個人で行うのは極めて手間です。

しかし、良い世の中になりました。今は、その面倒な手間を行ってくれるサービスがあります。

今回、私も自分の小説に表紙絵を描いてもらいました

『SKIMA(スキマ)』というサイトを利用したのですが、素敵な絵師さんと出会えたこともあって素晴らしい表紙絵を描いていただけました。

今回は『SKIMA』で表紙絵や挿絵などを依頼する方法と、私が依頼させていただたShiontyさんもご紹介しようと思います。
表紙絵や挿絵以外にも、SNS用のアイコンなども同様に描いてもらうことができるので、興味のある方はぜひご利用くださいね!

描いてもらった表紙絵

何はともあれ、こちらが今回描いていただいた絵です。

いかがでしょう。素晴らしいの一言に尽きると思いませんか?

私の書いた小説『羽根のない人』から、主人公含む主要キャラ3人を描いていただきました。
ちなみに、大ざっぱな容姿や性格はお伝えしていますが、ほとんどのデザインを、今回依頼したShiontyさんにお任せしてしまいました。

どんな依頼をしたのかは後ほどお話ししますが、私はキャラの容姿がほとんどイメージとして頭になかったので、こうして見える形にしていただいて心底感動しました。

Shiontyさん、重ね重ねありがとうございました!

『SKIMA』の利用方法

ということでさっそく『SKIMA』を利用して絵を描いてもらう方法を説明していきます。

流れとしては、

『SKIMA』の利用手順①『SKIMA』に登録

②出品されているサービスから気に入ったものを選ぶ
(今回私が依頼した方は後ほどご紹介します)

③クリエイターにメッセージを送り、依頼内容を確認

④出品ページから購入する

⑤”トークルーム”にて、チャットで依頼内容や進捗状況を確認していく

⑥完成品を納入してもらい終了

といった感じになります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①『SKIMA』に登録

まずは『SKIMA』への登録です。
以下のリンクから登録を行ってください。
↓      ↓      ↓
個人間イラストオーダーメイドサービス【SKIMA】

次のようなページに飛びますので、画面右上の”新規登録をクリック。

メールアドレスの登録ページに切り替わるため、メールアドレスを登録します。
登録したアドレスにメールが届きますので、案内に従って『SKIMA』へ登録してください。

②好みの出品サービスを探す

『SKIMA』への登録が済んだら、いよいよ描いてもらうクリエイターを探します。
今回は小説の表紙絵が目的ですが、他にも様々なジャンルの出品があるのでご覧になってみてください。

『SKIMA』トップページ

左の方にある”商品を探す”の”イラスト”をクリック

表示された一覧から”表紙&挿絵”をクリック

あとはサンプル画像等を参考にしながら、お好きなクリエイター・出品をお探し下さい。

今回私が描いていただいたのは、Shiontyさんの『イラスト制作ライト版』という出品です。

こちらの出品を探すには、先ほどの”表紙&挿絵”ページ上の検索欄にて「ライト版」と検索して下さい。
すると「イラスト制作ライト版」という出品が表示されますので、こちらがShiontyさんの出品サービスになります。
(2018.9.17現在はこの方法で1つしか検索されませんが、今後変化したり、サンプルの画像が変更になる可能性もありますのでご注意下さい)

ちなみに、Shiontyさんは他にも出品されています。
今回、私が依頼したサービスは、「ライト版」の文字通り比較的早く安価に描いて貰えるのがウリです。

誤解を恐れずに言うのであれば、こちらの出品はShiontyさんにとって全力ではないということですね。(それでもハイクオリティすぎるわけですが……)

もっとお金をかけられるという方は、Shiontyさんの本領発揮「イラスト制作」をご依頼ください。

私は今回、予算の都合上断念したわけですが、いつかは「イラスト制作」の方でも描いていただきたいものです。
それに釣り合うだけの小説を書けるよう頑張ろうと思います!

③クリエイターにメッセージを送り、依頼内容を確認

描いてもらいたいクリエイターの出品を見つけたら、メッセージを送って依頼内容や、引き受けてもらえるかを確認します。

この手順を行わず購入することも可能なようですが、事前に依頼内容を確認した方が無難です。
また、クリエイターによってはこの手順を必須としている場合もありますので、出品概要文をよくお読みください。

ここから先は私が実際に行ったShiontyさんとのやり取りを元に説明していきます。

メッセージを送るには、まず出品ページの”出品者”欄内になる”メッセージ”をクリック。

すると以下のようなページが表示されるので、”新規トピック作成”ボタンから、メッセージを送ります。

私が最初に送ったメッセージが以下のものです。ご参考にしてください。

Shiontyさん、はじめまして。
enと申します。

この度、「イラスト制作ライト版」の制作依頼をしたく連絡させていただきました。
描いていただきたいのは、個人ブログで公開中の自作小説のイメージ絵(表紙)で、ブログ上に載せさせていただきたいです。

小説の登場人物から、主人公含む3人(1枚絵)を描いていただきたいのですが、引き受けていただくことは可能でしょうか?

また、引き受けていただける場合、ブログ記事上でSKIMAと共にShiontyさんをご紹介させていただいても大丈夫でしょうか?(私のブログは小説を書く方を読者のターゲットとしています)

ご検討よろしくお願い致します!

まずは細かな依頼内容ではなく、依頼の概要と、引き受けて貰えるかを問い合わせると良いでしょう。

そしてShiontyさんからの返信です。(許可を頂いて載せています。Shiontyさん、ありがとうございます!)

en様

はじめまして、Shiontyと申します。
この度はご連絡いただき誠にありがとうございます。

イラスト制作ライト版のご検討を頂きありがとうございます!
こちらですが、納品日次第になってしまいますがお受けすることは可能でございます。

現在8月20日までが当方のスケジュールが立て込んでおりまして、
そのあたりの納品希望になってしまうと3人イラストの場合厳しくなってしまいます。
8月20日以降の納品日であれば対応は可能でございます。
また、ライト版の場合ですと制作に頂く費用が通常のイラスト制作より軽い代わりに
作画のコストも見本イラストぐらいのものまでになっております。
上記をご確認頂き、恐れ入りますがご検討頂けますと幸いでございます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

また、ブログの記事上で当方のご紹介を頂けるとのことで
非常にありがたく存じます・・・!
特に困ることはございませんので、こちらからも是非お願いできましたら幸いでございます。

他にもご不明点などございましたら、お気軽にご相談下さい。
引き続きよろしくお願いいたします!

このように、当然クリエイターさん側にも都合があるので、よくよく話し合って取引を続けてください。
くれぐれも、敬意と配慮を持ってやり取りしていただければと思います。

あと、納品の希望日を購入時に入力することになるので、それに関してもこのときにおおよそ話しておきましょう。

この後も何度かやり取りし、引き受けていただけることになったので、次は出品ページでの購入に移ります。

④出品ページから購入する

出品ページから”購入申請”をクリックすると、以下のようなページが表示されます。
希望する納品日を選択肢、購入申請してください。

購入申請を行うと、専用の”トークルーム”が作成されますので、ここでのチャットで納品までのやり取りを行います。

⑤”トークルーム”にて、チャットで依頼内容や進捗状況を確認していく

私は購入申請後、以下のようなメッセージを送信しました。
ここで初めて、詳細な依頼内容をお伝えしています。

Shiontyさん

お世話になっています。enです。
購入させていただきましたので、引き続きよろしくお願いします!

人数に関しては読み違えていました。
あのクオリティで3人描いていただいて同額だなんて格安ですね! 有り難いです。

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さっそく依頼の詳細について書かせていただきます。

・ブログで公開中の小説のキャラ3人を描いていただきたいです。
参考までに小説はこちらです。タイトル『羽根のない人』→https://izenkei.com/shosetu/%E7%BE%BD%E6%A0%B9%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BA%BA/
このページや記事上にて、描いていただいたイラストを載せる予定です。

・描いていただきたい3人は主人公(少年)、ライバル(少年)、ヒロイン(少女)となります。いずれも十代半ばから後半くらいの年齢。構図はお任せしたいのですが、主人公が主役と判ると嬉しいです。

・参考までに世界観から載せます。ジャンルはファンタジー。空が舞台で人々は浮島に住み、飛べる獣に乗ることが移動手段。敵となる獣が空にいて、主人公はそれと戦う集団に属する。ライバルとヒロインは国外から来た者で、自力で空を飛べる独自の能力を有する。

・それぞれのキャラの情報を挙げます。
1.主人公・エンナ
・外見的特徴を特に考えていなかったので、性格などを挙げておきます。(指定なしでご迷惑でしたら言っていただければ考えます)
・天才肌で孤独を抱える。自分の力を自覚するものの、仲間をつくれないことに自己嫌悪に陥ることが多い。穏やかな性格だが、戦闘は好き。ヒロインの押しに弱い。ライバルには反抗的な態度をとりがち。
・獣に乗って空で戦う集団『天駆』の一員。そのため天駆の制服を着ている。
・胸元に全く同じペンダントが2つ。これは呼応石と呼ばれる道具で、仲間と意志を共有するためのもの。小説内にて「寸分の狂いなく同じ多面形にカットされた呼応石」と描写しています。色は空色(青系統)。
・魔導具と称されるアクセサリー(指輪、ピアスなど)をいくつも身につけている。

2.ライバル・アンガス
・白色(リリーホワイトと描写)の髪。民族衣装的な服装。
・宙に浮けるという設定。不適で意地悪な性格。主人公をよくからかう。ヒロインはライバルの妹で、溺愛といった態度はとらないが大事に思っている。主人公とヒロインの仲を取り持とうと画策する。

3.ヒロイン・イーファ
・ライバルの妹。小説冒頭で主人公と出会う。ライバルと同様宙に浮ける。
・空色(青系統)の瞳。ライバルと同じ型の民族衣装的な服装。髪の描写は「うなじの後ろで緩くひとつに結った長い髪はその瞳よりも淡い大空の色で、風にはためいて空に溶け込んでいる」。
・礼儀正しく、しとやかな性格。しかし天真爛漫な一面も。主人公の仲間になりたいと考え、仲間の証でもある主人公の呼応石を欲しいと思っている。

取り留めありませんが、ひとまず羅列してみました。
書いていて自分でも抽象的だと思うのですが、こんな感じでいかがでしょうか?

情報が足りない、あるいは難しい設定などありましたら遠慮なく言っていただけると嬉しいです。
よろしくお願い致します!

小説の表紙や挿絵の場合、作品を読んでいただければそれがベストですが、それを強要することはできませんので、作品のURL等を提示した上で、描いて欲しい絵の条件や、キャラの特徴をお伝えください。
(ありがたいことにShiontyさんは『羽根のない人』を読んで下さったので、かなりスムーズに取引を進めることができました)

私の場合はかなり冗長かつ、要領を得ないことになってしまっていますが、その辺りは相手を慮りながら上手くやっていただければと思います。

納品までの流れはクリエイターさんによって異なりますので、よく話し合ってみてください。
お金の絡むことでもあるので、後々食い違いの生まれることのないようご注意下さい。

今回は次のような流れをご提示いただけたので、その通りの工程で進めてもらいました。

en様

お世話になっております、Shiontyです。
返信が大変遅くなってしまい申し訳ございません・・・!
こちらの設定や概要の方を一通り拝見させて頂きました。
非常にご丁寧に記載くださり助かります、ありがとうございます・・・!

こちらの外見的特徴があまり決まってないとのことでしたので、
キャラクターデザインを含めたポーズラフ(構図は素体の状態で、構図の確認ができる程度のもの)
をまず提出させていただいた後、OKが出ましたら3人カットのカラーラフ
カラーラフにOKがいただけましたら仕上げデータの作成の流れにしようかと思うのですが、
問題なさそうでしょうか?
特にキャラクターのデザインは大幅な修正等も1度であれば可能でございますので、
カラーラフ移行前にこのあたりを詰めさせていただければ・・・と考えております。
細かな修正につきましてはカラーラフ以降でも対応可能でございます。

なにかご不明点等ございましたら、お気軽にご相談下さい。
それでは、引き続きどうぞよろしくおねがいします!

最初にキャラクターデザイン案を描いていただいたのですが、正直なところ、ここまで入念に描いていただけるとは思っていなかったので感動したのを覚えています。服装からすべてデザインしていただいてますが、ほんとうにハイセンス。
他のクリエイターさんもここまでやって下さるのかどうかは不明です。

3枚目が主人公なのですが、説明不足でキーアイテムでもあるペンダントが不足していたため、書き足していただきました。
イメージと違う場合や、要望がある場合はできるだけ早いうちに伝えるよう心がけましょう。

↓ペンダントを書き足していただいたキャラデザです。

キャラクターデザイン後に、ラフを描いていただきました。
↓最初に描いていただいたラフ案です。

すごく良いなと思ったのですが、当初のイメージと少し違ったため、それを伝えて別の案を描いてもらいました。
↓それがこちら。この案でOKを出し、作業を続けていただきました。

↓カラーラフを描いていただき、このとき右側の男キャラの髪色をもっと白系統にしてもらえるようお願いしています。

そして、仕上げていただいて完成です。

↓完成! カラーラフの時点で素晴らしいと思っていましたが、仕上げていただくとより凄みが増しますね。

⑥完成品を納入してもらい終了

完成品にOKを出したら、”取引完了画面”から取引を完了させてください。
その際に、取引の評価記入があります。お礼も兼ねて、真心込めて書いてくださいさいね。

以上が『SKIMA』での取引流れになります。
良いクリエイターさんと巡り会えるかは、縁の要素もありますが、ぜひぜひ有効に活用してみてください。

『SKIMA』でのイラスト依頼はコチラから!
↓       ↓        ↓


いやー、それにしてもネットの普及というのは凄いですね。個人でこんな事ができるなんて感慨深いものがあります。

Shiontyさんの作品ご紹介

最後になってしまいましたが、今回表紙絵を描いていただいたShiontyさんの作品を紹介して締めたいと思います。
オリジナル作品の中からいくつか載せさせていただきます。(Shiontyさんの許可は頂いています)

私は絵はからっきしなのですが、良いものを良いと思う感性は持ち合わせているつもりです。
Shiontyさんの絵の雰囲気というか、温かい空気感が大好きです。今回、自分の作品に絵を描いてもらえてほんとうに幸せでした。

とてもここでは挙げきれないので、興味のある方は以下のリンク先でご覧ください。
↓    ↓    ↓
Shiontyさんのpixivページ

いやー、どの絵もほんとうに綺麗でクオリティが高いです。
他にも素晴らしい絵を沢山描いていらっしゃるので、ぜひご覧になってみてくださいね!

おわりに

ということで今回は『SKIMA』を利用して、オリジナルの作品を描いてもらう方法をご紹介しました。

私は小説を書くときに、鮮明な絵が見えているわけではないのでこうして視覚化してもらえると、より創作意欲が湧きます。素敵なキャラを文章で動かしてみたくなりました。

みなさんもぜひ一度、ご利用してみてはいかかでしょうか?

それではここまで読んでいただきありがとうございました!

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