扉の開く音が聞こえ、見やるとイーファが戻ってきたところだった。
「あれ? ふたりで何話してたんです?」
「なんでもないよ。なあ、アンガス」
「おう。男同士の話だ」
二人してはぐらかすとイーファは不満そうな顔をする。
「なんかヤな感じですね。わたしだけのけ者にしないで下さいよ」
「はいはい、じゃあ今日は三人で訓練といきましょうか」
エンナが立ち上がり、イーファの頭を二、三度撫でてから扉に向かう。
「訓練たって、おまえら弱すぎるからなぁ。俺が楽しめるくらいの実力はつけてくれよな」
アンガスも同じようにイーファの頭に手を置きながら通り過ぎる。
「いくぞ、イーファ」
「はい!」
扉に手を掛けて振り返りながら呼ぶと、小走りに駆け寄ってくる。
扉を開き、そのまま三人で部屋を後にした。
END
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